そのに映るモノ 第1話-A



― side スグル


迫りくる夕刻の淡い光が、使われなくなった教室を照らし出す。
少し埃っぽくなったこの教室で、俺たちは何をやってるんだろうか。
一瞬だけ浮き上がった場違いな疑問に、心の中で蹴りをいれ、つばを吐いた。
そんなこと、今はどうでもいい。

今はただ、本能が赴くままに……。


「ん……ふ……んんぅ、んや……ふっ」


静寂のこの場所には、荒い呼吸と服が擦れる音。それと合わさった唇から漏れる、水音とあえぎ声。
俺はドアに押し付けた牧原の唇を無理やり奪っている。
必死に逃げようとする彼女を追い詰めて、奪い取りすべてを俺の色に染めていく。
合わさる舌と舌が異様に熱い。時折、漏れる彼女のあえぎ声が、俺の全部を煽る。
キスなんて初めてでもないのに、今までになく興奮した。


「……ふん……んぅ……ん、はっ」


長い長いキスから解放してやると、離れた唇にいやらしい糸が張る。
それをねっとりと舐めとってやると、牧原は大きく深呼吸を2、3度した。
キスをしている時も思ったが、コイツ、全然慣れていなかった。
真っ赤になった顔を俺の方に無理やり向けると、うるんだ瞳と上気した頬がぶつかる。


「なぁ、おまえ。実はバージンだったりするか?」
「……なっ……し、しらない」


赤い顔をもっと赤くさせて、顔をそむける。
やっぱりな。しかし、これは好都合だ。女ってもんは初めての男が、嫌でも印象強くなるもの。
その上、この状況。これから服従させて遊ぶには好都合この上ない。
牧原の腕を掴み、木目の床に押し倒した。


「わっ、いっ……」


強く押し付けられた牧原が、痛みを訴えたが気にしない。
長いキスで力が抜けたのか、案外あっさりと押さえつけられた。
まぁ、これでも俺はキスやセックスには自信がある。その上、牧原はバージン。酔わないわけないだろ。
押し倒した牧原のブラウスを乱暴に引きちぎる。小さく上がる悲鳴。


「な! 何するの!? やだ、離して!」
「ああ、うるさい。その言葉、何回言えば気がすむんだよ。無駄だってことわかんねぇ? あんまり、うるさいと猿轡はめてもいいんだけど?」
「ひっ……」


俺の目が本気だと悟った牧原は急に大人しくなる。いい傾向だ。
そのまま、露わになった白い肌に舌を這わせば、驚きともう一つ別の声が聞こえだす。


「……いや、ん……先輩、やめっ……」
「にしても、ホント白いな、お前。これだけ白いと痕付けたくなる」


言うと同時に彼女の鎖骨をきつく吸い上げる。少し離れて見れば、赤々としたマークが浮かび上がる。
牧原が自分のものだという実感がわき、想像以上の満足感。
印の下の色気がない白いブラを取り去れば、小さすぎず大きすぎない形のいい膨らみ。


「ふぅん。何気に胸あるな、牧原。俺、デカすぎるのは嫌いだが、これくらいなら好みだぜ」
「……やだ……み、見ないで…ぇ……」
「はいはい。そんな潤んだ目で言われても、ギャ・ク・コ・ウ・カ。こっちはどうなってる?」
「ひぇ……そ……そんなとこ! や!」


いちいち大げさな牧原の反応にクスリと笑う。
右手で彼女の胸を揉みしだき、空いた左手は下腹部へと向かう。
状況をぎりぎりで判断した牧原は、初めて俺の手を止めようと行動的な抵抗に出た。
もちろん、そんなものなんの影響もない。そうこうしているうちに、俺の手は目的地到達。
今までに誰にも触れられたことがないだろう秘所。下着の上からでも、ひっそりと湿っているのがわかった。


「ハッ、なんだよ。さっきから散々嫌がっといて、しっかり感じてるじゃん。嘘付きだな」
「ち……ちが! 感じてな……ん!」
「どこが? ちょっと触っただけでハアハア言って。嘘付きから、変態に格上げだ」
「あっ……や、ああ……んぅ、あぅ」


牧原の明らかに快感が混じりだした声が教室に響く。両足を開かせて下着の間から指を入れ、内部に侵入する。
濡れそぼったそこは、難なく俺の指を受け入れていく。もっとも、いじられている本人にとっては、痛みがあるようだったが。


「……い……あ、いた……あぁ」
「痛いって言いながら、喘いでるとか矛盾した奴だな」
「はあ……ん……ああ……や……そ、こ……あぁん!」


2本目を余裕で飲み込んでいくそこは、初めてとは思えないほど慣れているように感じた。
余った手でツンと起った胸の頂点を舐めあげれば、また甘い声が上がる。
予想以上。頭の中に浮かんだ単語に、1人ほくそ笑んだ。


「マジで面白いほど濡れるな。初めての女がこんなに濡れるもんか? やっぱり、これは強姦じゃなくて和姦になりそうだな。ん?」
「……もぅ、ゃめ……先輩、はふぅん……」
「そういやさ。さっき言ってた、おまえの好きな頭山智。あいつが今のお前を見たら、どう思うだろうな? 好きでもない男にいきなり襲われて、それでも足開いて濡れちゃってるんだし。淫乱女って思われるかもなぁ。あっ、でもその方が逆に頭山も興奮したりしてな。アイツ、澄ました顔してやがるけど意外と変態趣味っぽいぜ」
「な! そん、な! あぁ……あ、ん……」


3本に増やした指を牧原の内部でバラバラに動かしながら、平然と話す。
痛みの声を上げなくなった牧原の中からは、溢れるほど蜜が滴り教室の床を濡らしだした。
思ったとおり、頭山の話が出た途端に思い出したように抵抗をする。……これは使えるな。
俺は一旦、指の動きを止めて顔を彼女に近付けた。


「なぁ、牧原。もし、俺が今の牧原の状態、頭山に言ったらどうする?」
「……へ?」
「この状態、知られたくないだろ? 淫乱で濡れまくって、喘ぎまくってる牧原。知られたいか、頭山智に?」
「いっ、いや! そんなの絶対に! し、知られた……絶対にっ」
「だろ? だったら、俺の言うこと聞け。抵抗もするな。……なぁに、心配するなよ。ちゃんと気持ち良くさせてやる」
「……わか、った」


カカッタ。

これで牧原芽は……俺のモノだ。
頭山に知られることを必要以上に恐れていたのは少し癪だが、そんなことはもういい。
コイツは俺の手の中にある。早々に逃げられると思うなよ。
牧原の中から指を抜き出し、両足をさらに大きく開かせると、彼女の蕾から何から全て見える。


「え? わ! ……な、なに?」
「そう怯えんなよ。俺の言うことを聞くって言った以上、優しくしてやる。ま、最初はちょっと痛いらしいが、大丈夫だろ。……こんだけ濡れてたら」


ニヤリと笑ってみせると、恥ずかしそうに顔赤らめる牧原。その姿に素直に可愛い、という思いが芽生えてくる。
そんな可愛いと思ってる奴に今から痛い思いをさせるっていうのも、矛盾な話しだけどさ。
俺はズボンのベルトとチャックをはずし、さっきからの牧原の姿にすっかり反応しきった自身にコンドームを付ける。
この位置でもかろうじて見えるであろう初めて見る男のそれに、牧原が息を呑む。


「んじゃ、ちょっくらお邪魔しますか。息ちゃんと吐けよ」
「ひっ……う、くぅ……あ、あぁ……」
「すげぇ。わかるか、俺のがずぶずぶ入ってくの。はっ、まだ半分なのにすげぇ締め付け……くっ」
「はぁ、あ……あ……あふぅ……んん」


全部埋め終わっても、そこは全然余裕のように感じられた。
でも、そうさせられている本人には苦痛の表情があるが、どうも痛みはそれほどないらしい。
まさか、バージンっていうのはウソか?と思うくらいだった。 試しに奥までいれたそれを引き戻してみると、ばっちりこびり付いてくる透明な液と混ざった赤いモノ。


「お前、やっぱり才能あるぜ。初めてでこんな感じてさ。この分だったら、一緒にイケそうだな」
「ひゃ……あっ……あぁ、先輩」
「名前。名前呼べよ。……勝って呼べ」
「あっ、あっ……センパ……すぐ……スグル……あぁん、ふぅ」


律動を開始した俺から渡される快感に、目から見えるほど溺れていく彼女。
目から流れる苦痛と快楽の涙。ブラウスの前が肌蹴ただけの恰好も、なかなか視覚的に刺激がある。
何より彼女から発せられる甘い声で呼ばれた、俺の名前。その言葉にゾクリと鳥肌がたった。
2人の間から出る水音がこだまする教室で、俺は牧原を抱き込むような体制で寝転がる彼女の耳元に唇を這わす。


「ハッ……くっ、お前、最高だよ。やべぇ、癖になりそうだ。……俺のモノだ、メイ」
「ああぁ、ふぁああ……スグル……あん、あっ……んぅぅ〜〜〜っ」


ひと際、甘い声をあげて初めてイッタのであろう牧原の内部が俺を締め付ける。
今まで感じたことのないほどの締め付けに、快楽に俺は彼女の中でイッタ。




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